笹部博司の演劇・舞台製作会社

白石加代子「百物語」シリーズ 阿刀田高「干魚と漏電」 高橋克彦「遠い記憶」

  1. 阿刀田高「干魚と漏電」

    「百物語」人気作といえば、「箪笥」「五郎八航空」そして「干魚と漏電」が人気ベストスリーではないだろうか。
    口うるさくおせっかいで人のいいおばあさんが主人公。
    おばあさんは、引っ越したばかりの家の電気代が、前の家と間取りも使っている電気製品も同じなのに、なぜか高いと集金人に文句をつける。
    白石加代子はこう語っている。
    ・・・あれは鴨下さんのいざない方がすばらしいの。主人公は「姉さんかぶりの」って書かれているんだけど、本番で着たお衣装は和服でなくてお洋服。しかも普通のお洋服じゃなくてカントリー風というかロリータ風というか、ちょっと素っ頓狂なおばさんよね。ちょっと間違えるとわたし、ああいう人だから。
    お客は笑いに笑って、最後の一言で凍りつく。

  2. 高橋克彦「遠い記憶」

    今まで上演された「百物語」の作品の中で、スタッフで何が一番怖かったという話になると、まず文句なく一位になるのが、「遠い記憶」である。
    盛岡在住のミステリー作家高橋克彦の作品。そしてある意味、盛岡という場所が主人公である。幼い時に育った盛岡に何十年ぶりかで仕事の関係で行くことになる。盛岡の町の案内を世里子という料理屋を営む主人公より、少し年上の女性が買って出る。案内に従って町を歩くうちに、段々と記憶が蘇っていく。
    主人公が美しい女性に導かれて、一歩一歩と恐怖に近づいていくそのプロセスの導き方が、鴨下演出、実に怖いのだ。
    「遠い記憶」の舞台を思いだすと、その時のドキドキがやってくる。

まるで、愛を失ったかのような想いに急激に襲われたの

1992年6月岩波ホール発で始まり、2014年秋、泉鏡花「天守物語」をもって「百物語」、全99話を語り終えた白石加代子はこのように語った。
・・・当初は肩の荷がおりて、すっきりしたと晴れやかな気持ちだったのですが、時を経て
次第に〈まるで、愛を失ったかのような想い〉に急激に襲われたの。
その想いを受けて、アンコール公演は始まった。
忙しい仕事の合間を見つけ、第一弾として、筒井康隆「五郎八航空」、南條範夫「燈台鬼」、
第二弾として、三遊亭円朝「怪談牡丹灯籠」、第三弾として、夢枕獏「ちょうちんが割れた話」筒井康隆「如菩薩団」半村良「箪笥」和田誠「おさる日記」、第四弾として、宮部みゆき「小袖の手」朱川湊人「栞の恋」と重ね、そして今回の二本は第五弾となる。
舞台は演者白石加代子だけ、ニューヨークの公演では、「人物の変化とともに、語りのイントネーションも、表情も、姿形までもが変化する。千変万化の白石加代子にとって視覚上の限界はない。迷信深い母親も、権威的な父親も、いともたやすく、よどみなく演じ分ける。年齢すら問題ではない。この五十代の女優は、赤ん坊でも死にかけた男でも、何の苦もなく生き生きと描き出すのだ」と評され、ワン・ウーマンショー、たった一人のエンターテイメントと絶賛された。

「百物語」について

白石加代子「百物語」シリーズは、明治から現代の日本の作家の小説を中心に、「恐怖」というキーワードで選び、それを白石加代子が朗読するという形で出発した。
上田秋成「雨月物語」、泉鏡花「高野聖」、坂口安吾「桜の森の満開の下」、江戸川乱歩「押絵と旅する男」、という幻想文学の傑作作品から、半村良「箪笥」、筒井康隆「五郎八航空」、阿刀田高「干魚と漏電」、高橋克彦「遠い記憶」、宮部みゆき「小袖の手」、小池真理子「ミミ」といった現代作家の人気作品までの幅広いレパートリーと白石加代子の朗読という枠を超えた立体的な語りと動きの上演で人気を博している。

キャスト・スタッフ

原作
  1. 阿刀田高「干魚と漏電」
  2. 高橋克彦「遠い記憶」
構成・演出
鴨下信一
出演
白石加代子
プロデューサー
笹部博司
企画・製作
メジャーリーグ

ツアースケジュール

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