不幸せな大人のためのミュージカル・コメディラヴ
- 山本一慶
- 橋本真一
- 井上希美
- 演出
- 宮川安利
- 音楽監督/ピアノ演奏
- 宮川知子
オフ・ブロードウェイの名作に若手キャスト&クリエイターが挑む!
- 山本一慶
- 井上希美
- 橋本真一
- 宮川安利©Daisuke
- 宮川知子©miyacawa ari
ラヴは登場人物が3人だけのミュージカル・コメディ。ハリー役に橋本真一。ハリーの学生時代の親友・ミルト役には山本一慶。大型2.5次元作品「メサイア」で、映画・舞台ともに相棒としてW主演を果たした二人が、今回はオフ・ブロードウェイミュージカルに同級生役で競演します。ミルトの妻エレン役には、劇団四季出身、「美女と野獣」のベル役などで活躍し、近年はNHK連続テレビ小説『エール』の藤丸役で注目を集めている、実力派井上希美。
演出には、宮川安利。音楽監督・ピアノ演奏には、フランスで数々の賞を受賞しているピアニスト・宮川知子。1994年上演当時、本作の音楽監督だった音楽家・宮川彬良氏を父に持つ姉妹と、若手俳優のコラボレーションで次代につなぐ企画です。当時のプロデューサー笹部博司が監修として参加し、最高の顔合わせでのトライアル公演となりました。この5人が巻き起こす、抱腹絶倒のミュージカル・コメディにどうぞご期待ください。
はじめに・・・
元々はブロードウェイのブース劇場で、1964年から3年に渡りロングランを達成したストレートプレイとして誕生しました。
この戯曲、マレー・シスガル作LUVは、劇書房ベストプレイ・シリーズとして出版されています。
日本では1966年に東宝現代劇公演として上演されました。その後そのストレートプレイをミュージカル化し、オフ・ブロードウェイで上演されたのが本作です。
1994年に、西城秀樹(ハリー)×市村正親(ミルト)×鳳蘭(エレン)」の顔合わせで上演され大きな話題となりました。原題にある「WHAT ABOUT LUV?」の「LUV」は、「ゆがんだ愛」を表現しているそうです。
登場人物3人は、「自分がどんなに不幸か、この世で自分ほど不幸な人間なんていやしない、自分は愛がほしい、愛がほしいんだ!」と心の底から叫び訴えます。まるで、自分よりも不幸な人間なんて断固として認めないとばかりに、隙さえあればいつでもそれを最大限に大げさに誇示することに無上の喜びを覚える3人でもあります。それは、イージーに使いまわされている「LOVE」という言葉に、翻弄されている私たちの姿を浮かび上がらせる鏡のようでもあります。
さて、「WHAT ABOUT LUV?」 他人の不幸は蜜の味とは、よく聞きますが、「LUV」の世界で、あなたは笑い泣きしながら、ハリー達と同じように橋の上に立っていることに気づくのかもしれません。
物語
舞台は常に橋の上。ハリー(橋本)はボサボサでヨレヨレの浮浪者で、まさに橋から身を投げようとしていた。そこにやって来たのはエリートサラリーマンのミルト(山本)。 彼はくず籠に顔を突っ込み古物あさりを始めた。 実は2人は大学時代の親友同士、橋の上の衝撃的な再会で幕を開ける。
キーワードは愛。
ミルトはハリーに言う、君の人生には愛がないから不幸なんだと。
実はミルト、不倫の愛を現在進行中で妻と離婚できないかと画策中だった。
ミルトはハリーに自分の妻を押し付けることを思いつく。 そこに妻・エレン(井上)が登場、ハリーとの愛のない生活を問い詰めるのだった。
かくして役者は揃い、現代人の絶望が、愛の不毛が、悲運と空虚が、徹底的なファルスの材料として利用され、抱腹絶倒の悲劇が展開する。
1994年公演パンフレットより 秋元康氏の原稿を一部紹介させていただきます。 確かに存在はする。
愛とは実に、厄介なものだ。「愛が欲しい」「愛が欲しい」と、誰もが口にするが、「じゃあ、その愛って奴はどんな代物なんだ?」と聞くと言葉に詰まる。見たこともなければ、触ったこともない。「暖かくて、優しくて、それがないと生きていけなくて、人間にとって大切なもので...」と言われても、なぞなぞじゃあるまいし、余計、わからなくなる。男も女も何とかその愛って奴を形にしようとするのだが、みんな話には聞いていても、見たこともなければ、触ったこともないので、なかなか形にできない。(中略) もしかしたら、僕たちは、一生、愛という奴を見たり、触ったりすることはできないのだろう。いや見たり触ったりすることはおろか、愛とはこういうものだと、定義づけすることすらできないに違いない。そんなことは百も承知の上で、また、猫も杓子も「愛が欲しい」と口にする。愚かなことだとはわかっている。しかしそう口にせざるを得ないのだ。なぜなら、そのかたちはわからなくても、愛がこの世に存在することだけは、確かなことなのだから。
監修・笹部博司より・・・
「ラヴ」というミュージカルを上演した。もう30年近く前だ。出演者は三人、西城秀樹、市村正親、鳳蘭。キャスティングにずいぶん時間がかかった。また宮川彬良との最初の仕事だった。その芝居を新たに上演する。今度のパートナーは宮川彬良の二人の娘である。演出を宮川安利がやり、音楽監督を宮川知子がやる。出演は山本一慶、橋本真一、井上希美である。西城秀樹、市村正親、鳳蘭の「ラヴ」はある意味伝説である。そして今回は、考え方をガラリと変えようと思う。真正面から取り組むと、どうしても最初の舞台に見劣りしてしまう。しかしやるからには、前の舞台に負けない何かを作りたい。言葉にすれば「出来事」にしたい。三人の若い役者の心の中に「ラヴ」を作り出したい。そして安利と知子がこれから作り出す数々の舞台の船出になればいいと思っている。宮川彬良と作った舞台は十指に余る。例えば、蜷川幸雄「身毒丸」、井上芳雄「夜と霧」や十朱幸代「燃えよ剣」といった一人芝居の音楽も作ってくれた。宮川彬良は本が読める人だ。彼の音楽は言葉を見事に引き立て、役者の内面を支える。そして二人の娘は、その資質を頼もしく引き継いでいる。これから作る「ラヴ」が、これからの日本の演劇の新たなる第一歩であることを願っている。
公演情報
- タイトル
- 不幸せな大人のためのミュージカル・コメディ『ラヴ』
- 原題
- WHAT ABOUT LUV?
- 台本
- ジェーフリー・スウィート
- 作曲
- ハワード・マーレン
- 作詞
- スーザン・バーケンヘッド
- 演出
- 宮川安利
- 音楽監督・ピアノ演奏
- 宮川知子
- 監修
- 笹部博司
- 日程
- ~
- 劇場
- 六行会ホール(※50%の収容人数で上演)
- 出演
-
- 山本一慶
- 橋本真一
- 井上希美
チケット
- 料金
-
- S席
- 8,800円
- A席
- 6,600円
税込み・全席指定
- お取り扱い
- ファンクラブ先行あり
- ~
- 一般前売り
- ~
- 企画・製作
- アーティストジャパン
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